釧路からウトロへの長い1日:北海道ドライブ2023 Day3

釧路からウトロへの長い1日:北海道ドライブ2023 Day3

3日目、今日から旅本番。釧路から納沙布岬を経てウトロへ向かう。

7時に起きてホテルで朝食をとる。
5月の出張の際に朝食が美味しかったので予約したホテルの朝食はいわゆるバイキング形式ながらなぜか美味しい。朝食については今年も全てホテルを利用した。地元の美味しい朝食を求めて朝から行動する余裕はない。シャワーを浴びてから同じ建物の中で食べるのが吉だ。

最東端「納沙布岬」を訪れるに当たってクルマが汚れていては失礼ということで、朝一で洗車機に通す。500円は東京の半値だ。しかも下洗いにスプレーガンが使い放題という太っ腹で、この無料スプレーガンだけで洗車が済んじゃう?と思ったら、「スプレーガンだけの利用禁止!」とあった。銭ゲバは全国にいる。
釧路から44号で向かうのが順当のようだけど、142号という太平洋を見ながら走れそうな道を選び失敗した。ドライブマップには特に言及されていない道は言及するポインツがないのであって、知る人ぞ知る絶景ロードではない。工場ばかりでほとんど海が見えないし、ついには行き止まりになってしまって結局44号を進むことになった。時間もロスしたので厚岸はスルー。

霧多布湿原センター

霧多布湿原

今日最初に立ち寄ったのは霧多布湿原。湿地好きとしては湿地と聞いたら無視できない。
まずはセンターに立ち寄り、霧多布岬へ。納沙布岬へ行くんだから他の岬はパスすれば?岬めぐりはバスが定番だぜ?との声も聞こえたが、霧多布岬は立ち寄って良かった。詳細は後述するが納沙布岬は岬とはいえ独特の雰囲気があり観光気分ではいられないからだ。

霧多布岬

霧多布岬


霧多布岬は駐車場から岬の先頭まで歩く中で海、風、波、崖が整備され切ってないくて半生に近い状態で楽しめる。道中、白い超デカ望遠レンズを海に向けてるおじさんからラッコがいることを教えてもらった。野生のラッコ。肉眼ではかなり小さかったが確かに海面に動物が動いている。この旅初めての野生動物との遭遇にテンションがグッと上がり、岬の先っちょまで盛り上がって歩いた。しかし、とにかく暑くてぐったりしてクルマに戻り、最寄りのセコマで補水した。この旅初めてのセコマはラッコ遭遇と同じ位の嬉しさがあった。ありがとうセコマ。

予定より遅れてるのは知っていたが、ナビによると納沙布岬までの所要時間がここから3時間、到着は14時過ぎと表示されかなり焦った。今日のホテルは18時に到着できない時は連絡が必要なのだ。遅れる旨を電話すれば良いだけだが、知床の夜をクルマで走るのは避けたかった。ほら、クマとかシカとか出てくるって聞くし。

北太平洋シーサイドライン

という訳で途中の落石岬(また岬)をスルーして霧多布岬から納沙布岬へ急ぐ。岬めぐりのMAZDA走る。
心に余裕がない中でも北太平洋シーサイドラインの気持ち良さはこの旅でも屈指だった。大きな池のほとりに馬が群れていたのは一つのハイライト。クルマを止めるのを我慢して先を急ぐ。
その甲斐あって12時半過ぎには納沙布岬に到着できた。道が空いているので下道ではナビの予測よりかなり短縮できるようだ。
またクルマのSPORTSモードが右に左にアップ&ダウンかつ、前にも後ろにもクルマがいないような道にはとても快適なのを知った。首都圏の高速道路や登山口までの林道などでは持て余し気味でほとんど使うことがなかったSPORTSモードの使い所はここだったのか。

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納沙布岬

納沙布岬に到着。
この旅の目的でもある最東端に着いたに湧くのも束の間、すぐそこに見える島こそが北方領土の一部であり、故郷に帰れない人たちがいることを想像すると心が重くなる。最東端の看板前で記念撮影はしたものの、資料館にいる時間の方が長かった。知識としては触れていたけど、こうして現地に来て感じることは大きい。最北端の宗谷岬からロシアが見えた時は「わー凄い」と上がったが、今年はさっぱり嬉しくはないぞ。

時間的にはお腹が減ってるはずなのに前述の理由で納沙布岬で腹ごしらえする心の余裕がなく、根室の「しげちゃんラーメン」を表敬訪問してお腹を満たした。
時間は14時頃だったろうか、ウトロまで180キロ、18時着はまだ微妙でお腹いっぱいになってもまだ心に余裕はない。
羅臼から知床横断道路でウトロへと思っていたが、ナビを見ると標津から斜里へ出てウトロのルートをご案内される。到着予想時間は19時過ぎ。ナビ曰く、知床横断道路は通行できない季節なので迂回する必要があるらしい。マジか。ここに来て迂回ではもう間に合わないので、真偽を確かめるべく観光課へ電話してみると通行OKとのこと。そう言えば、以前に蓼科スカイラインでもナビが言う季節の何たらで大きく迂回したところ後から通行できるということがあった。しっかりしろマツコネ(=マツダ純正ナビ)。

44号から244号へ入り海岸沿いを北へ進む。野付半島はスルーだ。人が少なそうで寄りたかったな。

「道の駅 知床・らうす」に到着したのは16時頃。ここまで来ればもう安心だ。
ここはほかの道の駅よりエクストリームな旅人が多く、ちょっとした無法地帯な雰囲気になっているのは時間帯のせいだろうか。「もう今日はここで車中泊だ」的なクルマ率が高い。羅臼って発語すると感じる「遠くへ来た」感。我ながらよくクルマで来たな。
ご当地アイスクリームが「昆布」味というので迷わずオーダー。出てきたのは昆布粉が振りかけられ、昆布がブッ刺さった異形のモノだ。「粉、ちょっとかけ過ぎちゃいました(テヘ)」とお姉さん。その粉でむせ返りながらもアイスは食べ切ったが、噛めど減ることのない昆布は無理だった。みんなどうしてるんだ?とググったら「しゃぶりながら運転しました(テヘ)」という口コミをみつけた。テヘ。

知床横断道路 知床峠展望台

羅臼岳

羅臼岳

知床横断道路を渡りウトロに出ればすぐにホテルだ。クマやシカが飛び出てこないことを祈りながら峠を登っていく。ほどなくして知床峠展望台。曇っていて絶景は望めないけど少し時間の余裕があるのでクルマを降りる。釧路のユニクロで買ったパーカーが役に立つ程度の涼しさ。

東には太平洋が輝き、北には笠雲を被った羅臼岳を望む。少なからず山を歩いてきたけど笠雲を見るのは初めてだった。
雲の流れが早く、見えたり隠れたりする山頂に一喜一憂してたらかなりの時間が過ぎてしまった。まだホテルには着いてないが、今日1日長いドライブを無事に終えたことを峠で祝うように過ごしてしまった。

ウトロ

18時5分前にホテル着。376キロのドライブが無事に終了。
海沿いにあり、真っ赤な夕日に照らされながらチェックインして、部屋に荷物を放り投げてロビー前のデッキに出て沈む夕日を眺める。気持ち良い。
そして温泉。気持ち良い。
長いドライブで疲れた心と身体にこの旅で唯一のホテルでの夕食に期待は高まっていたが、それはそれは美味しい料理の数々だった。自分で天ぷらを揚げるのなんて初めて。
曇っていて星空を楽しむことができなかったが、充実した1日に満足して布団に入った(即寝)。

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横田茂 / Shigeru Yokota
コーヒーと音楽と山歩きが好きです。整理整頓、夕食の準備が日課。フリーのウェブデザイナー。
Afterhoursではコーヒーとデザインを担当

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