日光・庵滝の氷瀑へスノーハイク
湿原好きの私。ルーツは小学校の移動教室で歩いた戦場ヶ原だ。
青々とした草原の中の木道と川の透明度、音もなくゆっくりとした青い流れに思わず手を伸ばしたのが心に残っている。
また行きたいと思って40数年。2023年5月に再訪が叶った。あいにく空は重く、草はまだ枯れていて、思っていたのとちょっと違ったので、また来るぞと誓ったけど、それがまさか厳冬期になるとは想定外だった。
今回は赤沼駐車場から庵滝の氷瀑を目指す雪原ハイキングだ。登山口でのクルマの温度計は-16℃なのに上がり目のテンションのせいかそれほど寒く感じない。平日なので休日の登山道とは違って圧倒的に人が少ない上に私を含めてお年頃のみなさんは静かに歩く。喋りながら歩くのがツライが正しいかな。何度も足を止めると音が止み、鼓動が落ち着いてくるといよいよ無音になり、視点がグッと上がって自分を俯瞰する。これが私がハイキングを続ける理由だ。
けれど稀にラジオを鳴らしながら歩くソロハイカーに邪魔される。
「果てしないー、星の光のようにー」
なぜ山の中でスピードなのか?遭難して星となり永遠に輝き続けないためなのか?
ソロハイクはまれに1人が寂しくなるのを知っているので、胸いっぱいの愛で許してあげることにいている。
そんな私を靴ずれは許してくれなかった。
新しい冬靴とソックスの組み合わせを試すために選んだ12キロ、高低差400mのゆるふわハイキングコース。弓張峠までの全体の2/3は木道とバス道で歩きやすいにもかかわらず踵が痛い。
ウールの比率が低いソックスを試したけど効果がなかったので、次は歩き方を変えてみる。
そして庵滝の氷瀑は写真で見るより迫力は30%減で、見上げるより「見下ろす」や「見渡す」の方が満足感があって好きだなと改めて感じた次第でした。