八ヶ岳縦走雑感

無事に歩ききって安心したと共に感激しました、八ヶ岳縦走。
前回の雲取山で散々な目にあって(まわりにも迷惑をかけた)、直前まで行くか行かないか迷いましたが、がんばり過ぎずに辛くなったら先に降りようと決めて参加しました。
前回の反省から、cw-xを股関節サポートのある「スタビライクスモデル」にし、ストックをダブルで揃えて足腰をサポート。休憩中は常に足をもみほぐし、アミノバイタルプロをちょいちょい摂取。その上、そろりそろりと足を運びました。それでも登り始めて1時間位すると股関節に違和感が。「あ、やっぱりきた」と怖くなりましたが、さらに痛まないよう歩き方に気をつけていると、足の出し方によって違和感を感じないことを発見できたので、以後その歩き方を貫き無事に二日間過ごすことができました。山小屋に入って寝る前には、足にバンテリンを塗りましたが、ここまですると何がどう効いているのか分かりません。
雲取山の時には、最終的に足が自分で動かせないまでになってしまったわけですが、そうなるまでの経過を知ることができたのはケガの功名。どのように症状が悪化していくかが分かったので、「この膝の痛みならあと3時間はいける」というのが予想できるようになりました。自分の限界と自分の位置が把握できることはほんのちょっとだけ心強い、ほんのちょっとだけ。
赤岳頂上前後の道程は、山小屋の方曰く、「一週間振りに晴れ渡った」らしく、360℃の眺望が続き、今までに見たことがない景色を見ることができました。
雲を下に見ながら鎖を握り岩を渡り、はしごで岩を登る。これまでの景信山〜高尾山、雲取山とは違った楽しみ。山々を見て「美しい」と思ったのも初めてです。「山の天気は変わりやすい」も実感。陽が差しいたと思ったら、強い風が吹き、ガスであたり真っ白。ウィンドブレイカーが本当にウインドをブレイクするのも初めて感じました。足は常に心配でしたが、今回も発見が多くてそれが何より楽しいのでした。
今回のメンバーは5人。
いつものヒロアキ(写心家)、マリコ(造形作家)、私に加えて、吉次くん(写真家)、山梨まーちゃん(風景写真家)。プロのカメラマンが3人もいて、当然その3人は一眼レフを携帯しています(要するに荷物が多い)。中でも山梨まーちゃんは風景写真家らしく立派な三脚を担いでの参加。良い景色を見つけては立ち止まり、三脚を立てて撮影していましたが、上の写真のように山頂での記念撮影にも役立ちました。ご覧のように、何かと言うとヒロアキが集合写真を撮影していたので仕上がりが楽しみでなりません(この写真は赤岳山頂)。
と、人に迷惑をかけずに無事に完歩できたゆえのこのブログですが、東京へ帰ってきてからもしばらく都会の生活に馴染めない程、心に沁みた登山でした。旅でこんな気持ちになるのは珍しい。また見たことのない景色や感覚に触れたいなと強く思うのでした。
次はどこへ行こうか。